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医療費控除は「セルフメディケーション」とどっちが得?確定申告で税金を取り戻すための完全ガイド

2026.02.09

いよいよ確定申告のシーズンが到来しました。
1年間の領収書を整理していると、「ドラッグストアで買った風邪薬や湿布のレシート」がたくさん出てくることはありませんか?

「病院にはあまり行かなかったけれど、市販薬は結構買ったな…」
そんな方が絶対に知っておくべきなのが、従来の「医療費控除」とは別の選択肢である「セルフメディケーション税制」です。

「名前は聞いたことがあるけど、何がお得なの?」という方のために、今回は福岡市中央区の武久税理士事務所が、この2つの制度の違いと、「あなたにとってどちらが得か」を判断するポイントを、初心者の方にも分かりやすく解説します。

そもそも、この2つの制度は何が違うの?

どちらの制度も目的は同じです。
「健康のためにたくさんお金を使ったから、その分、税金の対象になる所得(儲け)を減らしてあげよう」という仕組みです。
これを「所得控除(しょとくこうじょ)」と呼びます。

ただし、この2つは「どちらか一方しか選べない(併用不可)」というルールがあります。
それぞれの特徴を見てみましょう。

① 医療費控除:ハードルは高いが、効果は大きい

昔からある一般的な制度です。
「病院代」や「薬代」などを含め、1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費の合計が、原則として「10万円」を超えた場合に利用できます。
「10万円も使ってないよ…」という方が多いのが難点ですが、対象範囲が広いのが特徴です。

【対象になるものの例】

  • 医師による診療・治療費、入院費用
  • 通院のための交通費(電車・バス等)
  • 治療のための医薬品代(処方箋、市販薬)
  • 歯科の自費診療(インプラント、子供の矯正など)
  • 出産費用

② セルフメディケーション税制:ハードルが低く、使いやすい

2017年から始まった、「病院に行かずに市販薬で治そうとする努力(セルフメディケーション)」を応援する制度です。
こちらは、対象となる「特定の市販薬」の購入額が、年間「1万2千円」を超えれば利用できます。
10万円に比べると、ぐっとハードルが低いのが分かりますね。

【対象になる薬の見分け方】
ドラッグストアで売っている風邪薬、胃腸薬、湿布薬、アレルギー薬などのうち、パッケージに「セルフメディケーション税控除対象」というマークがあるものが対象です。
また、レシートの商品名の横に「★」などの印がついていることが多いのでチェックしてみてください。

徹底比較!あなたにとって「得」なのはどっち?

では、実際にどちらを選べばいいのでしょうか?
重要なのは「手元に戻ってくる税金がどちらが多いか」です。
具体的な数字でシミュレーションしてみましょう。

選択基準①:まずは「合計額」をチェック

結論から言うと、「家族全員の医療費合計が10万円を超えるかどうか」が最初の分かれ道です。

【パターンA】医療費全体で10万円を超えている
基本的には「通常の医療費控除」を選ぶ方が有利になるケースが多いです。
通院費なども含められるため、控除できる金額が大きくなりやすいからです。

【パターンB】医療費は10万円いかないが、市販薬はよく買う
この場合は「セルフメディケーション税制」一択です。
通常の医療費控除では「0円」ですが、セルフメディケーションなら税金が戻ってくる可能性があります。

【初心者向け】具体例でシミュレーション

少し計算してみましょう。
例えば、年収500万円の個人事業主(所得税率20%の人)が申告するとします。

ケース1:入院して医療費が30万円かかった

  • 医療費控除を選択します。
  • 控除できる金額:30万円 - 10万円(足切り) = 20万円
  • 安くなる税金(目安):20万円 × 20%(税率) = 約4万円の節税!

ケース2:大きな病気はないが、対象の市販薬を年間5万円分買った

  • セルフメディケーション税制を選択します。
  • 控除できる金額:5万円 - 1万2千円(足切り) = 3万8千円
  • 安くなる税金(目安):3万8千円 × 20%(税率) = 約7,600円の節税!

このように、「かかった費用 - 足切り額(10万 or 1.2万)」で計算した金額に、自分の税率を掛けた分だけ税金が安くなります。
「たった数千円?」と思うかもしれませんが、住民税も安くなる(一律10%)ので、実際の手取り効果はもう少し大きくなります。

よくある質問と意外な落とし穴

「よし、今年は申告してみよう!」と思った方のために、よくある疑問にお答えします。

Q. 「健康診断」を受けていないと使えないって本当?

A. はい、本当です(セルフメディケーションの場合)。
セルフメディケーション税制は「健康管理をしている人」へのご褒美のような制度です。
そのため、申告する本人がその年に以下のいずれかを受けている必要があります。

  • 定期健康診断(会社の健診など)
  • 人間ドック
  • インフルエンザの予防接種
  • がん検診

「領収書はあるけど、忙しくて健診に行っていない」という場合は使えませんのでご注意ください。
(※申告書への添付は不要ですが、自宅で5年間保管する必要があります)

Q. 家族の分もまとめていいの?

A. はい、合算できます!むしろ合算すべきです。
医療費控除もセルフメディケーション税制も、「生計を一にする(財布が一緒の)家族」の分をまとめて申告できます。
同居家族はもちろん、仕送りしている大学生の子供や、田舎の両親の分も条件が合えば合算可能です。

【ここが重要!一番稼いでいる人が申告しよう】
日本の税金は、所得が高い人ほど税率が高くなる仕組みです。
例えば…
・夫(年収800万・税率23%)
・妻(年収100万・税率5%)
この場合、同じ10万円の控除でも、夫が申告すれば「2万3千円」安くなりますが、妻が申告すると「5千円」しか安くなりません。
家族の中で「一番税率が高い人」がまとめて申告するのが、最もお得になる鉄則です。

まとめ:まずはレシートを分けてみましょう

確定申告は、払いすぎた税金を取り戻すチャンスです。
「面倒だから」と諦めず、まずは1年分の領収書を引っ張り出してみましょう。

  • 「病院・処方箋」の領収書
  • 「★マーク付きの市販薬」のレシート

この2つに分けて集計し、どちらが得か電卓を叩いてみてください。
意外な臨時ボーナスになるかもしれませんよ。

「計算が複雑で自信がない」「忙しいので確定申告を丸投げしたい」
このようなお悩みをお持ちの福岡市の経営者様・個人事業主様は、ぜひ一度ご相談ください。
面倒な手続きはプロに任せて、本業に集中できる環境を整えましょう。

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