「会計ソフト上は、今月も黒字。役員報酬も払い、税金も納めている。なのに、なぜか月末の預金残高はいつもギリギリで、大きな支払いがあるとヒヤリとする…」
福岡市で事業を営む経営者様から、このようなご相談を非常に多くいただきます。
その不安の正体は、会計ソフトが示す「利益」と、会社に流れる「現金」の決定的なズレです。
「利益」はあくまで会計ルール上の”計算結果”に過ぎません。
経営者が本当に見なければならないのは、会社の”生命線”である「現金(キャッシュフロー)」です。
この記事では、福岡市中央区を拠点に多くの中小企業を支援する私たち武久税理士事務所が、なぜそのズレが起きるのか、そして会社に「本当のお金」を残すために経営者が何をすべきかを、具体的に解説します。
経営者の「感覚」と会計ソフトがズレる、3つの最大の「ワナ」
会計ソフトの数字が完璧でも、経営者の「肌感覚」とズレるのには明確な理由があります。
特に以下の3つは、経営判断を誤らせる大きな「ワナ」です。
①「売上」はあるが「入金」がない(売掛金のワナ)
これが最も危険なワナです。
会計ソフトは、商品を納品した時点(例:1月)で「売上100万円」を計上します。
しかし、その入金が3月末の場合、2ヶ月以上もの間、手元の現金は1円も増えていません。
この間に、仕入先への支払(買掛金)や人件費、家賃の支払い(2月・3月)が先に来てしまいます。
「帳簿上は黒字なのに、支払う現金がない」という典型的な黒字倒産の入り口です。
②「経費」は少ないが「支出」は大きい(減価償却のワナ)
300万円の社用車を購入したケースを考えましょう。
会計ソフトは、その費用を「減価償却費」として、6年間(例)に分けて「毎月5万円」など、少しずつ経費計上します。
PL(損益計算書)上は、その月の負担はわずか5万円です。
しかし、経営者の現実としては「購入時に300万円の現金が一気に銀行口座から出ていって」います。
この会計ルールと現実のギャップが、経営者の資金繰り感覚を麻痺させます。
③「利益」に関係なく「現金」が激減する(借入返済のワナ)
経営者様が最も見落としがちなポイントです。
PL(損益計算書)は、以下の「超重要な現金の動き」を一切反映しません。
- 銀行融資の返済: 毎月30万円を返済していても、PL上で経費になるのは「利息」の数千円だけです。
「元本(29万円強)」は経費にならないため、利益は減りません。
しかし、現金は確実に30万円減っています。 - 高額な設備投資: 上記②の通り、300万円の車を買っても、その300万円という支出額はPLには一切載りません。
会社の「健康状態」を炙り出す、3つのキャッシュフロー
では、経営者は何を見ればいいのか。それが「キャッシュフロー計算書」です。
複雑な計算書をすべて理解する必要はありません。
経営者は、以下の3つのブロックが「プラスかマイナスか」だけを把握してください。
① 営業キャッシュフロー:『本業で、ちゃんと現金を稼げているか?』
最重要です。
会社のエンジン(本業)が、どれだけ現金を生み出せたかを示します。
PLでは黒字でも、売掛金の回収が遅れたり、不良在庫が増えたりすると、ここは「マイナス」になります。
営業キャッシュフローがマイナスというのは、事業継続の「赤信号」です。
② 投資キャッシュフロー:『未来のために、適切にお金を使えているか?』
設備投資(機械やPCの購入)や事業拡大のために、どれだけお金を使ったか(マイナス)、または資産を売却して現金を得たか(プラス)を示します。
成長を目指す企業であれば、ここは適切に「マイナス」であることが健全です。
本業で稼いだ営業キャッシュフローを、未来のために再投資できている証拠だからです。
③ 財務キャッシュフロー:『銀行と、うまく付き合えているか?』
銀行からの借入(プラス)や、借入金の返済(マイナス)の動きです。
本業が苦しい時に銀行が助けてくれればプラスに、順調で返済が進めばマイナスになります。
【簡易診断】あなたの会社はどのパターン?危険なキャッシュフローの兆候
あなたの会社のキャッシュフローは、どのパターンに近いでしょうか?
パターン1:【延命治療型】(営業CFがマイナス + 財務CFがプラス)
最も危険な状態です。
本業で現金を生み出せず(営業CFマイナス)、その赤字を銀行からの追加融資(財務CFプラス)でなんとか埋めている状態です。
「黒字倒産」の最終段階であり、一刻も早い外科手術(経営改善)が必要です。
パターン2:【返済ラットレース型】(営業CFがプラス + 財務CFがマイナス = 現金がほぼゼロ)
本業で稼いだ貴重な現金(営業CFプラス)が、そのまま借入金の返済(財務CFマイナス)に消えていき、手元に現金がほとんど残らない状態です。
これでは未来への投資(投資CF)ができず、会社はジリ貧になってしまいます。
パターン3:【健全な成長投資型】(営業CFがプラス + 投資CFがマイナス)
本業でしっかりと現金を生み出し(営業CFプラス)、その利益を未来の設備や人材に投資(投資CFマイナス)し、借入金も適切にコントロールできている理想的な状態です。
会計ソフトは「過去の集計屋」。税理士は「未来の戦略家」
会計ソフトは、過去のデータを集計するのは得意です。
しかし、その数字をどう解釈し、「なぜ現金がないのか」を分析し、「未来の資金繰り」を予測することはしてくれません。
税理士の真の価値は「資金繰り計画書」にあります
私たちは、PLやCFの数字から、貴社の経営のボトルネック(売掛金回収サイト、在庫水準、無理な返済計画など)を特定します。
その上で、数ヶ月先、1年先の現金残高を予測する「資金繰り計画書」を作成します。
「このままでは3ヶ月後に資金がショートする」「融資を受けるなら今がベストタイミング」といった、未来の経営判断をサポートすることこそが、税理士の真の価値です。
事業拡大を目指す経営者様へ
福岡市の地域金融機関の動向も踏まえ、融資戦略や経営改善のアドバイスが可能です。
「税理士 無料相談 福岡市」などで税理士を探す際も、単なる「記帳代行(格安)」だけでなく、こうした「キャッシュフロー管理」まで踏み込んでくれる税理士をパートナーに選ぶことを強く推奨します。
「利益」という数字に安心せず、「現金」という実りを手元に残す経営を
会計ソフトが示す「利益」だけを見て安心する経営は、あまりにも危険です。
経営者が本当に見るべきは、会社に流れる「現金(キャッシュフロー)」です。
- 「自社のキャッシュフローがどうなっているか分からない」
- 「利益は出ているのに、なぜかお金が残らない理由を本気で知りたい」
- 「未来の資金繰りへの漠然とした不安を解消したい」
このような想いを少しでもお持ちの福岡市の個人事業主様、経営者様は、もう一人で悩まないでください。
ぜひ一度、私たち武久税理士事務所の初回無料相談をご利用ください。
貴社の「お金の流れ」を一緒に見える化し、漠然とした不安を解消し、強い財務体質作りを全力でサポートいたします。









